2019.6.27更新終了しました。
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踊りたくない

もう随分前のことになりますが、劇団四季の「キャッツ」というミュージカルを見に行ったんです。

演劇鑑賞は好きで、よく行く年とまったく行かない年があるのですが、気になる作品があれば大きい劇場から小さい劇場までこだわらずに行きます。

 

キャッツは専用の劇場で上演されるミュージカルで、数年で劇場ごと移動します。

今どこにいるんだろうと思って調べたら、東京にいました。

私が行ったのはこれです。

2004年11月11日〜2009年5月3日 – キャッツ・シアター(五反田・大崎、仮設劇場・東京4回目)

引用:キャッツ(ミュージカル)Wikipedia

 

もう十年も前のことなんですね。

このあと横浜に移動するのですが、そちらの劇場にも行きました。

キャッツファンなので、劇場で売っているマグカップも持っています。

 

私にとっての演劇鑑賞はひとりで行くもので、人と連れ立って行ったことは一度もありません。

感想を共有できたら楽しいだろうとは思うのですが、自分の中に閉じ込めておきたい気持ちもあります。

感動して泣いてしまうことも多いので、それを見られるのが恥ずかしい気持ちも…

 

後に行った横浜劇場よりも五反田劇場のことをよく覚えているのは、ある出来事があったからです。

 

キャッツはいろいろな野良猫が出てくる話なのですが、登場する猫の中にプレイボーイでイケイケ、お姉ちゃん(メス猫?)大好き、ワイルドにしっぽを振り回して会場を湧かせる派手なオス猫がいます。

この猫が出てくると観客はテンションがあがり、笑いも起こり…という盛り上げ役です。

 

劇中、この猫は客席から女の子をさらうんです。

女の子は舞台に上げられて、イケイケのオス猫にリードされながら踊る…

 

さらわれる子は本当にその日の観客から選ばれるのですが、選ばれるためにはいくつかの条件があるのだとか。

要は、特定の座席エリアに座っている若い女性はさらわれる確率が高い…と。

 

当時たしかmixiだったと思いますが、「さらわれて舞台に上がりたい女性専用」の掲示板のようなものがあって、そこに書いてありました。

こういう掲示板があったくらいなので、さらわれて舞台に上がりたいと思っているキャッツファンの女性は結構いるみたいなんですよね。

 

私は、絶対にさらわれたくないです。

舞台に上がって踊るなんて絶対に無理…恥ずかしくて倒れてしまうんじゃないかと思います。

 

ただ、そのとき取れた座席が見事に「さらわれエリア」で出入りもしやすい通路側。

当時はまだ若い娘でしたから、さらわれる条件を満たしています。

観に行くのを辞めるか随分迷いました。

 

結局怯えながら行ったら(どうしても観たかった)、私のすぐ目の前の席にバレエかなにかを習っているのだとわかる髪型の小学校高学年くらいに見える女の子が座っていて。(さらわれる役としては100点)

子供がいる場合大人よりさらわれやすいと知っていても、目の前まで猫が迫ってきたときには緊張しました。

 

進んであの舞台に上がって踊りたいと思う女性はきっと、記念や思い出を作ることとそれの元になる体験に対して積極的なんですよね。

もし私がさらわれたら、思い出どころか二度と思い出したくない出来事になってしまいそう…

 

大切に持っているパンフレットやマグカップを見るたびに、ミュージカルの内容よりもそのときの緊張感を思い出してしまいます。(ファンなのに)

 

コメント

  1. ゆき より:

    こんにちは、あさがおさん。

    「キャッツ」は観たことないからわかんないけど、それはきついねぇ。
    でも、もしかして舞台に上がってたら、今とは違うあさがおさんになっている可能性が。
    そう考えると、舞台に上がらなくてよかったのかも(笑)

    中学生の時、どこの劇団か忘れたけどわざわざ学校まで来て、体育館で劇をしてくれたのですが、その時今回の「キャッツ」と似たようなことがあって(規模は全然違うけどね)舞台に上がって、演劇のレッスンぽいことをすることになりました。
    で、同級生が見事に選ばれて赤っ恥をかくことに。
    今でもあれを思い出すと、自分じゃなくて良かったと心底思います。ちなみに演目は全く憶えてません。
    今はなかなか観に行けなくて、たまにWOWOWで観ます。
    ミュージカルはまだ観たことないのですが、一度だけオペラを観に行きました。ちなみに演目は「サロメ」です。
    この劇のテーマが気になって観に行ったのですが、ただただ迫力に圧倒されて帰ってきたのを憶えています。
    演劇って観る者にも体力を要求しますよね(笑)

    • あさがお あさがお より:

      ゆきさん、こんにちは。
      >もしかして舞台に上がってたら、今とは違うあさがおさんになっている可能性が
      舞台に立つ快感に目覚めて、小劇団に所属して夢を追っていたかもしれないですよね。
      私は今の暮らしに満足していますが、劇団員には少し憧れています。
      小さい劇団がいいです。

      >舞台に上がって、演劇のレッスンぽいことをする
      こういうのありましたよね。
      クラスのお調子者が選ばれてうまく笑いに変えてくれれば良いのですが、
      普通の人間は思い切ってやりきることもできず、もじもじして赤っ恥をかくことになってしまいそうです。
      本人も辛いですが、見ている側も辛いですよね。

      オペラもいいですよね。
      ゆきさんがおっしゃるように、演劇は観る側にも相当な体力が必要だと思います。
      なにかを演じるというのは、それだけのエネルギーが必要なことなんですよね。

  2. ルネ より:

    こんにちは。

    演劇良いですね! 上京した当初、東京には演劇上がたくさんあって、小さな劇団もたくさん活動していて、さすが文化的な街だなあという思いがしました。

    舞台にさらわれる役、ヒーローショーとかでもありますよねー。確かに、舞台にあげられて、しかも踊らされるというのは相当に恥ずかしいですね笑 どちらかといえば、黒歴史間違いなしな感じになってしまいそうです。それこそ、人生が変わるような体験ですよね!!

    • あさがお あさがお より:

      ルネさん、こんにちは。
      はじめて下北沢に行ったときは感動しました。
      この劇場のぶんだけ夢を追い求めて何者かを演じている人がいるのだ…と。

      >それこそ、人生が変わるような体験
      キャッツでは、帰りにヒソヒソされているのを聞いたことがあります。
      「ほら、あの人…踊ってた…」という。
      なんだかもう、人前に出ることさえ恐ろしくなってしまいそうですよね。

  3. 風のジハード より:

    あさがおさんも演劇好きだったのですね!(今日ここ初めて読みました)

    懐かしいです!俺も「キャッツ」を大阪の仮設テントで上演中に 一人で観に行きました。
    有楽町の日生劇場で観る劇団四季と違い、まるでサーカスを見ているような演出が記憶に残っています。劇中歌で最も有名な「メモリー」は今でも好きな楽曲の一つです。

    大学時代に住んだは京都は学生演劇が当時盛んで、京都大学演劇集団「そとばこまち」など よく観に行ったものです。もう無くなったと聞きましたが東京新橋の博品館劇場で倉本聰の演劇が上演されると聞いて、新幹線で当日券目当てに行ったりもしました。

    漫画家を目指して東京に出てからも、下北沢の小さな地下劇場で唐十郎の演劇を観たり、池袋パルコ劇場でつかこうへいの「幕末純情伝」とか、今思えばホントによく行ってたものです。

    バイト先で出会う仲間の中には、役者志望や歌手志望の奴もいて新宿ロフトやもう思い出せないような場末の劇場やライブハウスにも顔を出しました。上演の後は一緒に飲んでお互いの夢を語り合い、朝の山手線の始発で帰っていたのが懐かしく想い出されます。

    そして俺自身も、講談社の「ちばてつや大賞」の新人賞をもらい専属の編集さんがつき、必ず漫画家なるだろうと言う根拠の無い自信に満ちあふれていた時代でした。

    でも漫画家も役者も歌手も、少しばかり才能があってもダメなんですよね。他人より抜きん出るくらいの才能。そして・・・人との出会いです。
    出会い・・・自分を押し上げてくれる人物との出会い、俗に言う運です。

    今 思えば自分の才能を信じすぎて、運を軽くみていたのも若さゆえの過ちでしょう。

  4. Gin より:

    「朝顔の色」を読んでいると、シーンが情景として目に浮かぶことが多いのです。
    それは日常の何気ない出来事なのだけれど、ひとりの少女~女性の感性によって、いつか自分も経験した場面として心を捉えていく。むしろ出来事が小さければ小さいほどそれを言語化していく感性への共感の方が、より心を掴んでいくのです。
    「朝顔の色」に演劇・映画好きが多いこと、個人的にはとても納得できます。

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